52400eシリーズは、PXIeベースのSMU(ソース/測定ユニット)です。高精度の電圧/電流測定によるソースまたは負荷シミュレーションを行うために設計されたSMUです。
SMUは、4象限動作と高精度、高速測定を兼ね備えています。これにより、SMUは、IC、センサー、LED、レーザーダイオード、トランジスタなどの2リード製品から、ソーラーセル、バッテリー、その他の多くの電子デバイスに至るまで、多くのパラメトリックテストアプリケーションにおいて最適な製品になります。
52400eシリーズの特長として、16種類の選択可能な制御帯域幅により、高速出力と安定した動作を保証します。最大100Ks/Sのサンプリングレートで利用可能な最高の分解能と精度を提供する18ビットDAC/ADCを備えた複数のソース/測定レンジ、バッテリーシミュレーション用のプログラム可能な内部インピーダンス設定、±force、±senseおよび±guards接続により、リーク電流を回避し、セトリングタイムを短縮します。特に、低電流テストアプリケーションに役立ちます。
52400eシリーズには、特許取得済みのハードウェアシーケンスエンジンを搭載しており、タイミング機能を使用して各SMUを制御します。シーケンサのオンボードメモリは、チャンネルごとに最大65535のシーケンサコマンドと32kの測定サンプルを保存でき、クロスモジュール/カードの同期と待ち時間のない出力制御および測定が可能です。ハードウェアシーケンサテストプロセスの実行中は、PCと通信する必要はありません。
各SMUには、C、C#、LabView、LabWindows API、および用途の広いソフトフロントパネルが標準搭載されています。背面端子は、PXIeとハイブリッドメインフレームの両方に互換性があります。これらの機能によって幅広いアプリケーション向けに設計されたPXIまたはPXIハイブリッドシステムへのシステム統合を容易にします。
4象限出力オペレーション
52400eシリーズは、電圧/電流源や負荷を必要とするアプリケーションで使用できるよう、4象限で動作するように設計されています。負荷動作時には、モジュール出力はPXIメインフレームの標準である1スロットあたり20W熱放散規格によって電力が制限されます。以下に52400eシリーズの象限図を示します。
16種類の制御帯域幅
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テスト時間を短縮するために、52400eシリーズは出力電圧と電流を高速出力および応答ができるように設計されています。しかし、電圧または電流源モードの場合、DUT、治具またはケーブルのインピーダンスはループの不安定性を引き起こす可能性があります。不安定なループは、飽和、発振、またはDUTの損傷を引き起こす可能性があります。 このようなシステムの不安定性を防ぐために、52400eシリーズは16種類の選択可能な制御帯域幅を備えています。これによってDUTの近くに外付けコンデンサやインダクタを配置する必要はなくなり、出力立ち上がり時間の高速化、電圧リップルとノイズの低減、および過渡応答の遅延低減をしました。制御帯域幅はソフトウェアで変更可能で、テストの柔軟性を最大限に高め、DUTを変更する際のダウンタイムを最小限に抑えることができます。 |
独自のハードウェアシーケンサ
クロマのハードウェアシーケンサは、事前に機器に実行可能なステップとしてコマンドを定義できる強力なツールです。これにより、実行中にPCとの通信を必要としないため、待ち時間のない制御と測定が可能になります。シーケンスは、速度とタイミング制御が重要な半導体テストのようなアプリケーションに最適なツールです。このモードでは、測定器がスタートトリガを受信すると、シーケンサテーブル内のコマンドを一行ずつまたはトリガ時に定義された通りに実行し始めます。
低電流向けアプリケーション用GUARDING
Guardingは超低電流測定において重要な技術です。Guardingは漏れ電流の誤差を減らし、セトリングタイムを減少させます。Guardコネクタの電位をForce導体と同じ電位に保つため、Force導体とGuard導体の間に電流が流れません。また、SMUとDUT間のケーブルキャパシタンスを排除することで、高速かつ正確な測定が可能になります。
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マスタースレーブ運転
52400eシリーズのSMUは、FVMIモードで大電流が必要な場合、マスタースレーブ運転が可能です。モジュール間の正確な電流共有と最大の性能を確保するために、大電流/大電力を必要とする場合には同種のモデルのみを並列に動作させることができます。
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